岩手県沿岸で三陸国際ガストロノミー会議2019が開催され、好評のうち閉幕しました
岩手県沿岸で三陸国際ガストロノミー会議2019が開催され、好評のうち閉幕しました

ドキュメンタリー・ムービー
ドキュメンタリー・ムービー
三陸と世界をつなぐ「食」のキャラバン
~三陸国際ガストロノミー会議2019~
令和元年(2019年)6月、岩手県。国内外のシェフや食のスペシャリストらが集い交流した「三陸国際ガストロノミー会議 2019 」、そして、著名なシェフらが三陸の各地を訪れ、食の魅力を考察する「三陸と世界をつなぐ食のキャラバン」が行われました。
こうした国際会議やキャラバンの様子、そして、会議登壇者のインタビューを収録し
たドキュメンタリー・ムービーがついに完成!
制作は、映画「築地ワンダーランド」(2016 年)で日本映画批評家大賞ドキュメンタリー賞を受賞し、今注目の映画監督、遠藤尚太郎氏。
この時期の三陸は、ヤマセの影響で雨や曇りが続くあいにくの天気模様。
ドキュメンタリー・ムービーは、厚い雲からうっすら朝日が射す海岸 の 風景から始まります。
その神秘的な映像にひき込まれていく瞬間、「三陸ですか…」というコラムニストの中村孝則さんのお話から物語が動き出します。
海外のシェフらが初めて訪れた三陸。世界三大漁場と言われる豊穣の海、その背後に聳え立つ山々にあふれる大自然…
土地々々の食材に出会った瞬間のシェフらの表情、生産者との心温まる交流の様子、三陸を通じて語る世界へのメッセージ…
ぜひ、ご覧ください。
【総集編】
※ドキュメンタリー・ムービー (総集編)に登場する情報を一部紹介します。
【イベント情報】
【「食」のキャラバンでの訪問先】
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陸中黒崎灯台
普代村にあり、 標高130mの断崖上に立 つ灯台です。
概ね北緯40度に位置し、 同じ緯度の日本海側 には秋田県男鹿半島の入道埼灯台があります。 -
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種市南漁業協同組合宿戸漁業実行部会・
雲丹増殖溝洋野町にある「ウニ牧場」(養殖場)です。
ここで、ウニは良質な天然コンブを食べて育ちます。 -
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小本川水門
岩泉町の小本川河口付近に設けられた国内最大の津波水門です。
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種市漁港
洋野町は、天然ホヤの生産地です。
天然ホヤは、水深25~30mの海底で生育するため、伝統の「南部もぐり」が手摘みで収穫します。 -
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重茂漁業協同組合 昼食交流会
宮古市重茂漁協では、女性部を中心に合成洗剤を使用しない運動等、海を守る活動に取り組んでいます。
良質なアワビやウニのほか、肉厚なわかめやこんぶが収穫されます。 -
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大和水産 ㈱
山田町にある大和水産㈱では、鮮度が良く、脂質の少ない「まいわし」にこだわり、添加物を使用せずに納得のいく「煮干し」を製造しています。
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【出演者情報】
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宮古市立重茂中学校
鶏舞・剣舞は、宮古市重茂地区に伝わる伝統芸能です。
重茂中学校の生徒44名が国際会議のオープニングアトラクションにおいて、演舞を披露しました。 -
岩手県立宮古水産高等学校
宮古水産高校の「食物科」の生徒3名が、2日目の国際会議で「未来を育む、宮古水産高校の取り組み」と題し発表しました。
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中村孝則/コラムニスト
〔プロフィール〕
神奈川県葉山町出身。ガストロノミーをはじめとした各種カテゴリーにて執筆活動を行う他、テレビ番組やトークイベント・講演なども展開。グルメ界のアカデミー賞と称される国際的な食の祭典「世界のベストレストラン50」チェアマンも務める。 -
君島佐和子/料理通信・編集主幹
〔プロフィール〕
(株)パルコ勤務、フリーライターなどを経て、1995年『料理王国』編集部へ、2002年より編集長を務める。2006年6月、国内外の食の最前線の情報を独自の視点で提示するフードマガジン『料理通信』を創刊。編集長を経て、編集主幹。デザイン誌『AXIS』、日経新聞日曜朝刊「NIKKEITheSTYLE」等でも執筆。著書に『外食2.0』(朝日出版社)。 -
オリヴィエ・ローランジェ/Les Maisonsde Bricourt(フランス/ブルターニュ)
〔プロフィール〕
フランス随一の巨匠シェフ。世界57カ国の高級ホテル・レストラン約500軒が加盟する会員組織「ルレ・エ・シャトー」副会長。
魚料理が注目され、三つ星を獲得したシェフでありながら、早くから海洋の絶滅問題に着目し、2009年より絶滅危惧種をメニューから外すなど、世界のグルメ界に影響を与え続けている。 -
山口杉朗/BOTANIQUE RESTAURANT
(フランス/パリ)〔プロフィール〕
「BOTANIQUE」(フランス・パリ)シェフ。
リヨンのニコラル・バック氏のもとでフランス伝統料理の基礎を学ぶ。「常に基本に立ち返る」、「心温まる料理」を信条とし、旬の食材を使って料理することを常に心がけている。2015年、パリ11区で自身初のレストラン“ボタニック”をオープン、本能的かつ直感的な料理を提供。 -
ルシア・フレイタス/a Tafonade Lucia Freitas (スペイン/ガリシア)
〔プロフィール〕
スペイン・ガリシア地方出身。早くから料理人を目指し、サンセバスチャンのあるバスク地方を始めとする各地で修業後、故郷サンチャゴにて「a Tafonade Lucia Freitas」を開き、一躍注目の若手シェフとなる。「リアス=ガリシア地方の三角州の意」にならって「リアス式」と呼ばれる三陸地方を支援するため度々来日。2019年スペインミシュラン一つ星を獲得。 -
生江史伸/L'Effervescence
〔プロフィール〕
「レフェルヴェソンス」(東京・麻布)シェフ。03年「ミッシェル・ブラストーヤジャポン」で研鑽を積む。途中、ライヨールの本店で研修。05年、スーシェフに。08年、英国ロンドンの「ザ・ファットダック」でスーシェフおよびペストリー担当。09年帰国。10年9月のオープン時より現職。18年「ブリゴラージュ・ブレッド&カンパニー」(六本木)オープン。同年の「Asias50bestrestaurants」でサステナブルレストラン賞を受賞。 -
宮川徹氏/和の膳 みや川
〔プロフィール〕
山田町出身。釜石市の和食店「和の膳 みや川」の店主。仙台ロイヤルパークホテル、仙台老舗割烹店にて修業ののち2004年に独立。今年で開店から15年を迎える。 -
鹿澤 靖幸氏/Ristorante SHIKAZAWA
〔プロフィール〕
盛岡市出身。数店を経て、2010年盛岡市に「トラットリアダコッタ」を開業。2012年にカジュアルレストラン「al forno」をオープン。震災を機に、地元食材や生産者との繋がりをより大切に、発信力のある店をという思いから、2015年に同店の業態を変えて現在の「リストランテシカザワ」にリニューアル。地元食材の新しい可能性を地元岩手県から提案している。
【関連情報(リンク)】


【インタビュー編】
オリヴィエ・ローランジェ氏
フランス/ブルターニュ Les Maisonsde Bricourt
〔プロフィール〕
フランス随一の巨匠シェフ。世界57カ国の高級ホテル・レストラン約500軒が加盟する会員組織「ルレ・エ・シャトー」副会長。
魚料理が注目され、三つ星を獲得したシェフでありながら、早くから海洋の絶滅問題に着目し、2009年より絶滅危惧種をメニューから外すなど、世界のグルメ界に影響を与え続けている。
ルシア・フレイタス氏
スペイン/ガリシア a Tafonade Lucia Freitas
〔プロフィール〕
スペイン・ガリシア地方出身。早くから料理人を目指し、サンセバスチャンのあるバスク地方を始めとする各地で修業後、故郷サンチャゴにて「aTafonadeLuciaFreitas」を開き、一躍注目の若手シェフとなる。「リアス=ガリシア地方の三角州の意」にならって「リアス式」と呼ばれる三陸地方を支援するため度々来日。2019年スペインミシュラン一つ星を獲得。
山口 杉朗氏
フランス/パリ BOTANIQUE RESTAURANT
〔プロフィール〕
「BOTANIQUE」(フランス・パリ)シェフ。
リヨンのニコラル・バック氏のもとでフランス伝統料理の基礎を学ぶ。「常に基本に立ち返る」、「心温まる料理」を信条とし、旬の食材を使って料理することを常に心がけている。2015年、パリ11区で自身初のレストラン“ボタニック”をオープン、本能的かつ直感的な料理を提供。
【監督・脚本・編集】

遠藤尚太郎氏/Naotaro Endo
映像ディレクター・映画監督
〔プロフィール〕
人の想いや温もりをテーマに“人と人とのつながり”を捉えることを信条としながら広告を中心に様々な映画を手がける。ドキュメンタリー映画「TSUKIJI WONDERLAND/築地ワンダーランド(製作・配給 松竹)」が、日本映画批評家大賞ドキュメンタリー賞を受賞。サンセバスチャン国際映画祭、モントリオール世界映画祭ほか9つの映画祭に正式出品。タイなどでドキュメンタリー映画の興行記録を作り国内外で注目される。日本の食文化の魅力を世界に発信したことが評価され、2017年クールジャパン・マッチングアワード準グランプリを受賞。
〔遠藤尚太郎氏のコメント〕
私の実家も東北にあります。それもあり、はじめて「三陸国際ガストロノミー会議」のお話を伺った時、復興に対する力強さを感じました。そして「ガストロノミー」という言葉の持つ奥深さに思いを馳せました。
特に惹かれたのは、単に会議を開催するだけでなく、キャラバンを実施するということ。国内外の料理人の方たちが実際に産地を巡り、自らの目で確かめ生産物を味わう。なにも国際会議は会議場だけで行われているのではありません。キャラバンの道中、至る所で行われていた生産者と料理人たちの会話も、本質的かつ大切な会議だったように思います。
今回の記録映像は、そんなキャラバンにもフォーカスし、その時の様子を少しでも感じられるものにしたいという思いで制作しました。